【SEEDS of YOGA】
独りと孤独
Being Alone vs Loneliness
文責:Ying
緊急事態宣言で、在宅勤務も浸透し始め、独身の人は前にもまして、昼間も夜も独りで過ごす時間が増えているであろう。
「独り」という言葉を考えてみる。「おひとりさま」という言葉が流行ったように、その言葉には凛とした自立した大人の姿も想起させる。一方、似た言葉に「孤独」がある。広辞苑によると、①みなし子と老いて子なき者。②仲間のないこと、とある。
この似て非なる言葉。独りが好きな現代のわたしたちに、孤独が忍び寄るのはどんな時だろうか。半ば強制的に増える独りの時間が加速すればするほど、孤独の時間も増えるのだろうか。
わたしたちは往々にして孤独の扱い方を知らないように思う。こんな面白い調査がある。
NPRによると、知らない人とのちょっとした会話が私たちの幸せ度に影響するという。スタバでコーヒーを買う間の店員さんとの会話が、「sense of community」を生み、小さな喜びを石を積み上げ、ひいては1日の幸せな気持ちを形成するの、だと。(参考記事: Want To Feel Happier Today? Try Talking To A Stranger)
「sense of community」は、コミュニティに属しているという感覚のこと。人と人が繋がっているという糸は、家族や親友という太い糸もあれば、知り合いという細い糸もある。太い糸は私たちの命綱になるかもしれないが、細い糸が織りなす布もまた私たちを包み込むものになってくれる。
どんなに環境が変わっても、私たち人間は社会的生き物であることは変わらない。
家で過ごすことが多くなった今、人と繋がるちょっとした会話が自然には発生しないからこそ、自分が会社の仲間、趣味グループや友人などのコミュニティと意図的につながりたい。
ZoomやLINE、家にいても人と人をつなぐ道具はそろっている。自分とまわりの人たちとの少しの会話が小さな幸せの貯金になる。孤独のない独り時間を過ごそう。